ベアフットシューズってどんな靴?
- tfunanaka
- 2 日前
- 読了時間: 6分
2025AWより、弊店でベアフットシューズの取り扱いを開始しました。
「LEMS」と「SKINNERS」の2ブランドで、これから徐々に品番も増やしていく予定です。
2010年にクリストファー・マクドゥーガル著『Born to Run』をきっかけに注目を集めたベアフットシューズ(「ミニマリストシューズ」や「ゼロドロップシューズ」などと称される事もありましたが、最近はベアフットシューズが定着したみたいです)
この直後、一次ベアフットシューズのブームが到来し、Vibram Fivefingersなどが流行り、以後小さいブームがあったものの、2024年後半ぐらいから本格的にベアフットシューズの波が到来しました。

Barefoot = 裸足のような感覚で走ることで、足に本来備わっている機能を取り戻し、姿勢や歩き方を改善してくれるというシューズで、大きな特徴は3つ。
指の爪先が靴に当たらないように、トゥボックスが広がっている
踵かかとと爪先の高低差がない、ゼロドロップ
薄く、柔軟なソール
ゼロドロップシューズ──余計なソールの厚みや機能を削ぎ落としたシンプルな構造こそが、走りの効率化、姿勢の改善、ケガの予防につながっていく。
そんなにいいものなら興味はあるけれど、「具体的にどんなメリットがあるの? 果たして自分には合うの?」といった疑問を解消するために、まずは「ゼロドロップシューズ」の基本から書いていきます。
1. ゼロドロップシューズとは?
ドロップ:かかと(ヒール)とつま先(トゥ)の高低差のこと
一般的なシューズのドロップ 約14〜24mmに対して、ゼロドロップシューズ 0mm
つまりゼロドロップシューズとは、かかととつま先の高低差がなく、ソールがフラットな構造のシューズを指します。
裸足で床に立ったときの足をイメージしてください。自然な立ち姿勢のとき、あなたの足裏はフラットなはずです。本来足のあるべき姿とは、そういうことです。
ゼロドロップシューズはまさにその感覚を再現し、足本来の可動域を最大限に活かします。
※アウトソールのつま先が上がっているのは、ドロップとは関係ありません
一方、ドロップが極端に大きい一般的なシューズの代表例はハイヒール。
立ち姿は綺麗に見えるかもしれませんが、不自然な立ち方によって身体のアライメントが崩れてしまうのです。現代はこのドロップが大きいシューズで溢れかえっています。
そんな中で近年注目される“裸足感覚”でのランニングにおいても、より自然な動きをサポートしつつ、ソールの厚みで足を適度に保護してくれるのがゼロドロップシューズの魅力です。
2. ミニマリストシューズとゼロドロップシューズの違い
ドロップ | クッション | |
一般的なシューズ | 14mm以上 | 多い |
ミニマリストシューズ | 0〜8mm | 最小限〜適度な厚み |
ゼロドロップシューズ | 0mm | ほぼなし〜最小 |
ミニマリスト:ドロップ8mm以下、薄底〜適度なクッション
ゼロドロップ:ドロップ0mm、ほとんどクッションなし
ミニマリストシューズとはドロップを8mm以下に抑えたシューズを定義しています。
つまりゼロドロップはミニマリストの一種ですが、すべてのミニマリストシューズがゼロドロップとは限らないワケです。
さらに、ゼロドロップとの違いは適度なソール厚があること。ゼロドロップシューズの「裸足感覚」は魅力的ですが、いきなり移行するとまだ足が整っておらず、薄いソールに対応できないなんてことも。
LEMSを始めとするミニマリストシューズは適度なソールの厚みがあるため、ゼロドロップ入門の方にも優しい設計になっています。
3. 一般的なシューズとの違い
ゼロドロップシューズはミニマリストシューズの一種という事を理解いただいた上で、それでは一般的なシューズとの違いは何か?を書いてみます。
(1)設計:
一般的なシューズ:先細りのテーパー型
ゼロドロップ:ナチュラルシェイプフィットで足指が自由
(2)重量:
一般的なシューズ:厚底クッションで重量のあるモデルも多い
ゼロドロップ:薄底ソールにより軽量
(3)ドロップ:
一般的なシューズ:14mm以上
ゼロドロップ:0mm
(4)柔軟性:
一般的なシューズ:ソールの屈曲性が低め
ゼロドロップ:高い柔軟性で地面との接地感を得やすい
こう整理すると、全然違うカテゴリーである事が分かっていただけると思います。
4.ゼロドロップシューズのメリット
一般的なシューズはドロップを付ける事で、靴自体が歩くのをサポートするように考慮した設計であったりする反面、足や姿勢にストレスを与えています。また惰性でも歩けてしまう事により、姿勢やアライメントを崩す一因にもなります。
それに対してゼロドロップシューズは、足や下半身を使ってしっかり歩く事を念頭に設計されており、筋力は使うが足に変なストレスを与える事がありません。
一般的なシューズがもたらす足への弊害の改善に、やはりお勧めしたいのがゼロドロップシューズ。足が本来持つ機能を取り戻すきっかけになります。
自然な姿勢・アライメント:背骨が整い、正しい姿勢に導き、疲れにくい
足本来の機能回復:足指やアーチが正しく正しく動く
関節可動域向上:膝や股関節の動きがスムーズに
筋力アップ:足首や脚全体の筋力強化
ケガのリスク低減:ヒールストライクの抑制で膝・腰への負担軽減
痛みの軽減:腰痛、膝痛、足底筋膜炎などの改善
5. ゼロドロップシューズがおすすめな人
一般的なシューズを履いてこられた方にとっては、最初は少しスパルタに感じる靴ではありますが、基本的には全ての方にオススメ出来るシューズです。
特にオススメな方:
姿勢が気になる方:猫背や不自然な歩行を改善したい
(私が見た限りでは、8割ぐらいの方は何かしら姿勢は変に感じます)
老後に転倒などのリスクを減らしたいと考えている方
ケガを繰り返す方:膝や腰の負担を減らし、安全に運動したい
地面の感触を楽しみたい方:ランニングから街歩きまで、ベアフット感を味わいたい
しかし、扁平足や慢性的な腰痛をお持ちの方は、移行前に専門家にご相談いただくことをお勧めします。
6. ゼロドロップシューズが姿勢を改善する理由
フラットな設計で裸足に近い自然な立ち姿勢を再現
着地衝撃(体重の約5倍)を分散し、足底筋膜炎や外反母趾を防止
LEMSはナチュラルフットシェイプ&柔軟なインソールで、足本来の動きを妨げず、正しい姿勢の維持をしっかりサポート
足指を開いて真っすぐ立つ、という基本姿勢が出来ていない方が多く、そういう方はゼロドロップシューズを履いて歩くうちに改善されていきます。
最初のうちはふくらはぎや足首、足底が筋肉痛になりやすいですが、これは順応の証。完全に慣れるまでには数週間かかることもあります。ゆっくり履き慣らしてみてください。
ようやく涼しくなってきて、身体を動かす気分になってきたと思いますので、ぜひLEMSやSKINNERSを履いて、ガッツリと自分の足で歩いてみませんか?
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