WORKERS Lot 801、入荷しました。
- 21 時間前
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たまたま舘野さまから再入荷の案内が届きました。WORKERSのド定番アイテム、Lot 801。少数ながら、フナナカ洋装店にも割り当てていただくことができました。
コットン畑から、この一本は始まっている。

WORKERSのものづくりは、生地商に相談するところから始まる、というのが一般的なアパレルの常識です。普通はそこから先、織布や染色、ましてや原産地の話はブラックボックス化されています。
WORKERSは違います。今回、織布・染色に加えて、最終的に原産地アメリカまで足を運んでいます。目指したのは20世紀中頃のアメリカで使われていた綿。米綿の中でも最もベーシックなアプランド綿、EMOT(イースタン・メンフィス・ニューオーリンズ・テキサス)地方で取れる綿です。
その栽培から輸出までを見るため、舘野氏は栽培地であり綿輸出の集積地でもあるメンフィスへ実際に赴きました。穀物メジャーやエージェント、ファーマーからは「ここまで来た日本のアパレルはお前が初めてだ」と言われたそうです。

糸の「ムラ」を、あえて再現する。
本番の紡績の前に、複数回の試験紡績が行われます。目指す糸の形状を再現するために、まず古着を解体し、そのムラ形状をスキャンする。昔は紡績の技術が未熟だったために生まれてしまった糸のムラを、現代の技術であえて再現しているのです。
紡績工程では、山忠紡績で7束のスライバーを一つに、さらに8束を一つにまとめる「練条」という工程を経て、56本のスライバーを1本にまとめていきます。繊維の長い・短い、太い・細いを均整化しながらも、糸本来が持つ自然なムラは残す。精紡機のコントロールが電子化された現代だからこそ、あえて「未熟だったゆえに生まれたムラ」を再現できるという逆説があります。
ロープ染色という、手間のかかる工程。
糸はピュアインディゴのみで染色されます。真っ白な糸がインディゴの浴槽を通り、出てきた瞬間は黄色味がかった色。それが空気に触れて酸化し、ブルーに染まっていく。
整経という工程で糸を多数束ね、ロープ状に巻きなおす。これが「ロープ染色」という名前の由来です。糸が絡まず切れないように巻くには最後は人の目と手が必要で、見学中も機械を止めながら何度も微調整が行われていたそうです。

シャトル織機が生む、自然な凹凸感。
織布工場では、長年WORKERSのセルビッジデニム生地を織り続けてきた職人が機械のテンションを見ています。できる限り糸にテンションをかけないことで、糸本来が持つムラと、織ることで生まれるムラを残そうとする。
「これ以上弱テンションにすると織りキズができるけどどうする」と聞かれながらも、ギリギリのところで弱テンションを貫く。自然なムラがある糸を、その凹凸感ごと生かした生地を目指しているからです。耳にはロープ染色した糸を一本入れた青耳。一口に「セルビッジデニム」と言っても織機の回転数や糸のテンションは作り手によってまったく違う。
WORKERSはあえてゆっくりと、気を使う織り方を選んでいます。

型紙は、わずか6本の線でできている。
セルビッジジーンズの型紙はとてもシンプルです。脇はまっすぐ、裾も水平。生地の耳を使うための設計です。
・前内股線
・前中心線
・前ウェスト線
・後ろ内股線
・後ろウェスト線
・後ろ尻ぐり線
わずか6本の線だけでシルエットが作られています。
Lot 801はストレート、もう一つのLot 802はスリムテーパード。股上やワタリのわずかな差が、立ち姿の美しさと、動きやすさという、それぞれの方向性を分けています。Lot 801はワークウェアとして、動ける、作業ができることを重視した、ゆったりとした股上とワタリのストレートシルエットです。
生地はキバタ、つまり防縮加工のかかっていない生地です。身頃は縦、ヨークは横、帯は縦と、生地の方向がパーツごとに違うため、実際に縫製・洗濯・乾燥させた後にモデルに着用させ、シルエットの検討と修正を繰り返す必要があります。数センチ単位での調整を、収縮率から逆算しながら型紙に反映していく、地道な作業の積み重ねです。
耳を揃えるという、手作業。
裁断の特徴は「耳揃え」という作業です。生地の幅は85〜6センチほどですが、1反ごとに数ミリの違いがあります。そのため半身を裁断したら、もう一度耳を揃え直して逆側を裁断する。すべて手作業です。
縫製も、それぞれの工程に専用ミシンがあります。巻き縫い、帯付け、裾上げ。カン止めも、今回はクラシックなループのつけ方を選んでいるため、一つひとつ通常のカン止めミシンで仕上げられています。

ここまでやって、税込22,000円。
ここまで読んでいただいた通り、Lot 801は原綿の選定から紡績、染色、織布、パターン、裁断、縫製まで、すべての工程に作り手のこだわりが詰まっています。コットン畑まで足を運び、糸のムラを再現し、弱テンションで織り、わずか6本の線でシルエットを作る。これだけの手間をかけながら、価格は税込22,000円。決して安くはありませんが、この工程を知ってしまうと、むしろ良心的な価格だと感じます。
争奪戦になる、定番という矛盾。
今回の追加オーダー分も、各取扱店が取り合いになっています。少数の追加生産のため、サイズによっては数時間でサイズ欠けが発生するほどの動きになっています。フナナカ洋装店にも、本当にわずかな数しか割り当てていただけませんでした。
WORKERS Lot 801という、軸になる一本。
ワーク・ミリタリーを中心に据えるフナナカ洋装店にとって、Lot 801は外せない存在です。少数の取り扱いになりますが、これからもずっと扱い続けていくつもりです。STANDARDとして、フナナカ洋装店の背骨に加えます。
製造工程を知りたい方は、以下のリンクからWORKERSの公式記録をぜひご覧ください。
フナナカ洋装店
店主




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