デニムのように育てる、Yonetomiのリジッドカシミア
更新日:3 時間前
カシミアのセーターに、こんな言葉が似合うとは思いませんでした。
無骨。ゴワゴワ。硬い。
Yonetomiのリジッドカシミアは、カシミアという素材への先入観を、正面から殴りにくるようなセーターです。

リジッドカシミアとは何か?
リジッドカシミアとは、繊維が切れる限界まで撚りをかけたカシミア糸を、限界まで度詰めで編み上げ、洗いも染めも一切施さずに製品化したニットです。
普通のカシミアニットは、柔らかさを出すために撚りの甘い糸を使って、仕上げに製品加工をかけます。リジッドカシミアは、その両方をやらない。だから最初は硬くてゴワゴワしてます。
米富繊維の公式サイトには、こう書かれています。
安易に洗ってくれるなよ、そうかんたんに馴染んでたまるかよ、とでも言いたげな表情と態度である。
セーターの説明文とは思えない一文ですが、実物に触ると納得します。ただしその先に、こうも書いてある。時間をかけて長く使い込めば、デニムのように身体に馴染んだ一着へと変貌を遂げる、と。 どこまでも無骨だけど、どこまでも愛おしい。一生の相棒になる一枚です。

展示会で、心の声がダダ漏れていました
実物を手に取ったとき、正直こう思いました。
本当にゴリゴリに硬いやん?でも肌触りはカシミアやん??えっ?えええーー?
たぶん口に出てたと思います。
カシミア100%なのに、触った瞬間の感触はワークウェアに近い。それでいて、よく見るとやっぱりカシミアの上品さがある。この矛盾が、このセーターの一番の魅力です。
デニムを育てるように、カシミアを育てる
米富繊維が目指したのは「デニムのようなカシミアセーター」でした。
日常で気兼ねなく着られて、着込むほどに身体に馴染んでくる。そのために、編み・糸・加工のすべてにこだわり抜いています。
編みのこだわり
カシミア糸を贅沢に使用し、時間をかけて緻密に編み込むことで、カシミアセーターのイメージを覆す硬く丈夫な風合いを実現。シルエットはハリのある生地を活かして、ヴィンテージスウェットのようなデザインに落とし込んでいます。
糸のこだわり
原料は、中国・内モンゴル自治区で育てられたカシミア山羊の毛。これを漂白もせず、染色もせず、そこに宿る野生味をそのままに残した生成りの糸として使います。一般的なカシミアセーターでは使わない、繊維が切れる限界まで撚りをかけた別注の強撚糸。糸自体の強さが、そのまま製品の風合いに表れています。
そしてそれを、限界まで度詰めして編み上げる。原料の使用量も多く、編む時間も膨大になる。米富繊維自身が「こんなこと普通はやらないしやれない」と書いているくらいです。
加工のこだわり
経年変化を楽しんでもらうため、洗い・染めの製品加工を一切施さず、リジッド(硬い)状態で製品化。ワークウェアを思わせる紡績油特有の匂いも、この製品ならではの魅力です。硬さが残った状態から、着込むごとにカシミアらしい柔らかな風合いへと育っていきます。


10年着られる、という確信
展示会で、スタッフの方が数年着込んだサンプルを見せていただきましたが、毛玉ひとつ、出来ていませんでした。
カシミアといえば、毛玉やピリングとの戦いがつきものです。それが数年着てこの状態。強撚糸を限界まで度詰めで編むという製法が、そのまま耐久性になっています。余裕で10年は着られると思います。



サイズは、ゆったりめがおすすめ
サイズはユニセックス展開で、1から4。それぞれS・M・L・XL相当です。
今回は入荷がありませんが、00というWOMENS専用サイズも存在します。なので小柄な女性の場合、1でも大きく感じるかもしれません。
ただ、このニットはゆったり着るのがおすすめです。ヴィンテージスウェットのようなシルエットなので、身体に沿わせるよりも、少し余裕を持たせた方が雰囲気が出ます。迷ったら大きめを選んでいただいた方が、着ていて楽しい一枚だと思います。

でも、虫喰いにはご注意を
一点だけ、お伝えしておきます。
カシミアは動物性の天然繊維なので、虫が好みます。リジッドカシミアも例外ではありません。
シーズンオフにしまうときは、必ず防虫剤と一緒に。型崩れ防止のため、ハンガーではなく畳んでの保管が推奨されています。
せっかく10年育てようという一枚です。夏の間に穴が開いていた、なんてことにならないように。
フナナカ洋装店としての一言
手に取った瞬間の硬さに、驚くと思います。「これがカシミア?」と感じるくらい、無骨で力強い。でも着込むほどに、自分の体に合った柔らかさに育っていく。デニムと同じ感覚で、長く付き合える一枚です。
安くはないですが、実際に触って着ていただくと、納得いただける価格だと思っています。むしろ「本当にカシミアで、この価格で大丈夫なん?」とも思っていただけるかもしれません。
今後も定番で続けていきたいニットですが、初回ということもあり、今回は各サイズ少量です。お早めにどうぞ。
フナナカ洋装店
店主


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